11月26日に開催されたNPBアワードで菅野選手がセリーグ最優秀選手に選ばれました。昨季の4勝から今季は15勝と完全復活しました。来期はメジャーへ挑戦する「菅野智之」が完全復活できた理由に迫る。
復活の理由⓵
まず、「スガコバ」コンビとも言われる小林誠司捕手の存在です。
菅野の全登板スタメンマスクは同学年の小林でした。小林とは、結成から10年が過ぎ侍ジャパンでもバッテリーを組んだことがあるなど長年苦楽を共にし、プライベートでも仲が良い盟友です。
ここ二年間はお互いの不調もあり、バッテリーを組んでいませんでしたが、今春のオープン戦に阿部監督が「安心感がある」と公式戦では2季ぶりとなる再結成を決めました。
ま「スガコバ」コンビは、今季のセリーグ最優秀バッテリーに7年ぶりに選出されました。
授賞式でも菅野は、「僕にとってはやっぱり誠司の存在がすごく大きくて。全て知り尽くしてると思いますし。引っ張ってきてもらった。すごく感謝しています」と小林に感謝を述べていました。
菅野をすべて知り尽くした小林と一年間通してバッテリーを組んだことで、本来の投球を取り戻し15勝を達成できたのだと思います。
復活の理由⓶
二点目は、オフ期にフィジカルトレーニングと食事管理に励み、絞れたキレのある身体でシーズンインできたことです。
トレーニングは、ウエイトトレーニングに加え、200メートルダッシュ10本といったメニューを取り入れるなど走り込む量も増やすなど、約1か月ハワイで体をいじめ抜きました。
年を重ねると、選手の体は少しずつデカくなっていくところを、キュッと締めたような身体を作り上げました。身体をつくり直したことで直球の強さも全盛期に戻り、今年はフォークの質がさらに高まったことで空振りを取れるフォークになり、投球の幅が広がりました。
復活の理由⓷
最後は、久保巡回コーチとの出会いです。
久保巡回コーチは近鉄や阪神、ソフトバンクでコーチを経験し、「菅野再生」のために23年に巨人のコーチになりました。
まず、肘の張りの影響で直球は140キロ台までに落ちていた菅野に対し、久保コーチは「常識を疑え」と菅野に言い続け、型にはまらない指導法で菅野にアプローチしていました。
時には、球場の照明を目がけて投げるよう提案しました。これは、「年齢を重ねた右投手には顕著に出る」という、腕の位置が下がって体の軸が横回転になっているのを直すためでした。ボールを斜め45度に向かって投げることで縦軸で投げるフォームに修正しました。
常識を疑い、変化を受け入れたことで、昨季シーズン終盤には150キロ台中盤を計測しました。
今季の菅野は、力強いストレートを軸にスライダー、フォークを織り交ぜながら15勝を達成しました。
今期の大活躍の裏には、久保コーチの存在があり、まさに「菅野再生」を実現しました。
まとめ
今季菅野が大復活できた理由は、
- 小林誠司捕手の存在
- オフ期にトレーニングを積み絞れたキレのある身体でシーズンインできたこと
- 久保巡回コーチと出会い
以上の三点が、15勝セリーグMVPに繋がったと言っても過言ではないと思います。
総括
菅野選手は昨年から投球フォームを試行錯誤したり、オフ期にも食事管理や厳しいトレーニングに励むといった「準備」を積み重ねた結果、今年素晴らしいシーズンを送ることができたのではないかと考えます。
以上からスポーツ選手、スポーツ選手ではない関係なく、物事で突き抜けた成果を出すためには、「準備」に徹底的にこだわることが極めて重要であると考えます。
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