2024年11月10日から開催されている「第3回 プレミア12」で、大活躍中の鈴木昭汰(ロッテ)。印象的なのは、17日に行われたキューバ戦。1点差に詰められた6回2死満塁で、ロッテの後輩、横山の後を受けて3番手でマウンドへあがり、カウント2―2から9番ウォルターズに直球を投げ込み、空振り三振を奪い、絶体絶命のピンチを救った場面。
所属するロッテでも、今季開幕から27試合連続自責点0。防御率はなんと0点台の大活躍で飛躍のシーズンとなりました。鈴木昭汰覚醒の秘密に迫る。
プロフィール
1998年9月7日生まれの茨城県土浦市出身の鈴木昭汰選手。身長175cm体重80kg、ポジションは投手、左投左打。地元茨城県の強豪・常総学院から法政大学に進学し、2020年にドラフト1位で、千葉ロッテマリーンズに入団しました。持ち味は、MAX球速153kmの左手から放たれる力強いストレート。
鈴木昭汰覚醒の秘密
覚醒の秘密⓵
パドレスの松井裕樹投手との自主トレ
鈴木選手は、3年目である2023シーズンに先発からリリーフに転向し、13試合で防御率2.76の好投を見せました。2024年のオフに、NPB通算236セーブ、3度の最多セーブのタイトル獲得とリリーフで輝かしい実績を持つ、松井祐樹投手と自主トレを行いました。
そこで、鈴木選手は「体の使い方、野球に対する考え方、栄養面、野球に関わる全てのことを教わってきた。すごく充実した気持ちでキャンプインできたと思います」と語っており、松井選手の野球に対するストイックな姿勢を肌で感じ、自身の課題や強みを理解し、手ごたえを持って2024シーズンに臨むことができたのだと思います。
覚醒の秘密⓶
毎日欠かさず行っている30分のヨガ
鈴木投手は、テレビの取材で、「僕、ヨガやっているんですけど。力を入れるタイミングや力感をテーマに取り組んでいたので、それが自分の中でうまくハマったというか」と語っていました。
鈴木投手は、ヨガで腹圧のかけ方や呼吸を意識し、それを投球フォームと連動させ、今シーズン新たな投球フォームに取り組んでいました。
鈴木投手は、「身体を真っ直ぐではなくて、少し傾けておなかに力を入れて。股関節にハマりやすくしてから投げる」と話していました。
このようなヨガで鍛えた体幹を意識することで、むだな力が抜け、コントロールが安定し、防御率0点台の投球に繋がりました。
覚醒の秘密③
度胸満点の投球の復活
鈴木選手の1年目は先発中心で23試合に登板しましたが、防御率4.08、2年目は6試合で防御率7.30と期待に応える活躍とは言えず、速球のキレもなく、高めに浮いたボールを簡単に打ち返されることも多く、即戦力として活躍を期待されていた投手とは程遠い単調な投球をしていました。
しかし、今年は51試合登板し、防御率は0点台。 140キロ台後半のストレートは威力があり、強気にインコースに勝負ができていて、スライダー、ツーシーム、チェンジアップと多彩な変化球も低めに集まってストライク先行できるようになりました。もともと鈴木投手は高校時代から度胸満点で、さらに実戦的な投球をするために、いろいろ工夫して練習ができる投手で、数々の成績を収めてきました。
プロ4年間で様々の事を経験し、高校時代のピッチングスタイルという原点に立ち返り、鈴木選手自身が答えを見つけ、ピッチングスタイルに落とし込んでいったのだと思います。
まとめ
以上をまとめると、
・パドレスの松井裕樹投手との自主トレ
・毎日欠かさず行っている30分のヨガ
・度胸満点の投球の復活
この3点が鈴木昭汰の覚醒に関わっているのではないかと思います。
総括
鈴木選手は取材で、「中継ぎをやっている以上はクローザーをやりたいです。最後、自分が投げてチームが勝つっていうのがすごくいいな～って、めっちゃ思う」
と話しており、将来的な夢としてクローザーも志しています。ロッテは益田という絶対的な守護神がいます。その偉大な先輩を超える為、より活躍して、仲間からの信頼を増やし、ロッテ、そして侍ジャパンの「絶対的守護神・鈴木昭汰」になる日を楽しみにしたいと思います。
